シンギュラリティ
2045年にくる人工知能が人間の知能を超える瞬間
みなさん、「シンギュラリティ」をご存じでしょうか?
これは未来の私たちの生活を大きく変えるかもしれない重要な概念です。
シンギュラリティは、AI(人工知能)が人間の知能を超える瞬間のこと。
つまり、AIが自分で学んで成長し、私たちよりも賢くなる未来が来るということなんです!
このシンギュラリティは、別名 技術的特異点なんて言われており、未来学者のレイ・カーツワイル氏によると2045年に訪れると言われています。なんだか遠いようで近いような…。
シンギュラリティがくることで、私たちにどのような影響があるか、なぜ問題になっているのか、なぜ2045年なのでしょうか。
解説していきます。
1.シンギュラリティは何が問題なのでしょうか
AIが人間の知能を超えると、私たちはその技術に大きく依存するようになります。たとえば、私たちが直面する問題の解決や意思決定をAIに任せるようになるかもしれません。
しかし、その際に問題となるのは、「AIがどのように判断し、決定を下しているのか」を私たちが理解できない可能性がある点です。
AIの判断は非常に複雑で、人間には予測がつかないことがあるため、結果として制御不能な状況に陥るリスクもあります。
2.シンギュラリティがもたらす私たちへの影響―消える仕事、進化する技術
シンギュラリティが訪れると、多くの仕事がAIによって取って代わられる可能性があります。単純作業から高度な専門職に至るまで、AIはより効率的で正確に行動できるため、多くの職業が不要になるかもしれません。
その一方で、AIの進化が新たな分野を開拓することも期待されています。
3.AIと棋士の戦い―人類の知恵を超える瞬間
AIの進化がさまざまな分野で注目されていますが、その一つに「将棋」があります。
2017年に将棋ソフト「Ponanza」が、当時の名人である佐藤天彦氏を破ったことが、AIが人類の知能を超え始めていることの象徴とも言われています。
将棋は、膨大な数の手を予測し、先を見通す能力が問われるゲームです。そのため、これまでは「人間の直感力」が重要視されてきました。
しかし、AIは驚異的な速度で無数の手を計算し、これまで誰も見たことがない新しい戦法を生み出すことで、人間の直感を凌駕したのです。
4.AIが紡ぐ未来のショートショート
また、日本を代表するSF作家である星新一氏の「ショートショート」をAIが引き継ぐという試みが、未来の文学創作の新しい可能性を示しています。
2012年に公立はこだて未来大学の松原仁教授が中心となってスタートした「きまぐれ人工知能プロジェクト」では、AIが星新一氏のショートショート全編を分析し、新しい物語を創作するという試みが行われています。
5.なぜ2045年なのか?―ムーアの法則が示す未来の進化
レイ・カーツワイル氏が2045年をシンギュラリティの到来と予測した背景には、「ムーアの法則」が深く関係しています。
ムーアの法則とは?
ムーアの法則は、1965年にインテルの共同創設者であるゴードン・ムーア氏が提唱したものです。
この法則によれば、コンピュータの集積回路上のトランジスタ数は約2年ごとに倍増し、それに伴ってコンピュータの処理能力も飛躍的に向上するというものです。この法則は、コンピュータ技術の進化が指数関数的であることを示しています。
つまり、時間が進むにつれて技術の進歩が加速度的に速くなるというわけです。
実際、私たちが使っているスマートフォンやパソコンは、10年前の技術と比較すると驚くほど高性能になっています。
この進化は、ムーアの法則に従って進んできました。処理能力が倍増するたびに、より多くのデータを扱えるようになり、AIや他の技術の進歩もそれに応じて加速しているのです。
6.まとめ―シンギュラリティがもたらす未来
シンギュラリティは、AIが私たち人間の知能を超え、社会に大きな変革をもたらす瞬間です。この技術的進化に対して、仕事が失われるかもしれないという不安もありますが、私たちが見てきたように、AIは新しい分野を切り拓き、予想もしなかった形で私たちの生活を豊かにする力を持っています。
未来を完全に予測することはできませんが、AIと人間が手を取り合い、共に成長していく道が開けていることは確かです。
AIがもたらす新しいチャンスを前向きに捉え、人間とAIが一緒により良い未来を作っていけるような社会を目指したいですね。