WEBのある世界2026-WEBにいたるまでの軌跡と現在-

昔話をします。
外国語学部を卒業した私がシステム開発会社にプログラマとして入社したのは、1990年代の初めでした。
当時はまだバブル景気だったので、就職自体はあっさりと決まり、理系でない学生も受け容れる余裕がありました。
しかし、入社後すぐにバブルが弾けたために、すぐに自宅待機、そして一斉解雇がありました。
就職氷河期世代はそもそも就職できなかった人たちを指すので私たち世代が話題になることはまずないのですが、大量解雇があったので職場で抜けている世代には入っているのかなと思います。
男性でもかなりシビアに切り捨てられ、女性は更に厳しい状況でした。
私(筆者:女性)が今でもIT業界にいるのは、奇跡と言っても過言ではない気がしています。
大型の汎用コンピュータのプログラムを作るのがメインの会社で、初めてできたPC用のソフト開発チームにいたので、解雇されても行く先があったのです。
言語も汎用チームはCOBOLでしたが、私が覚えたのはCでした。
社内では、「COBOLを覚えない初めての世代が生まれた」と言われていました。
当時使っていたPCは「PC/AT互換機」と言われるもので、OSはMS-Dosでした。
Windowsはまだ生まれていなかったのです。

1990年代半ばになって、PDA(携帯情報端末)のソフトウェア開発に携わりました。(まだスマートフォンじゃない)
時を置かず、Windows3.1で動くシステム開発プロジェクトの助っ人に入り、ここでやっとWindows・リレーショナルデータベース・SQLに出会います。
その後Visual Basicを使うようになりますが、まだWEBシステムには出会っていません。
私が初めてWEBシステムの開発をしたのは、2000年代に入ってからでした。
WEBシステム開発のためにPHPというプログラム言語を覚えました。独学+OJTです。OJTというか、いきなり現場で実践です。(トレーニングじゃなかった)

初期に開発したWEBシステムもきっと生きていると考えると、世間でWEBシステムが使われるようになってから20年以上が経過しているでしょうか。
小さな開発会社を渡り歩いているので、仕事と言えば大手の下請け・孫請けか、中小零細企業の業務系システムの開発です。
2010年あたりは、ブラックスクリーンやブルースクリーンの古いシステムをWEBに置き換えるような仕事がそこそこあった気がします。
また、新規で開発するなら、これからを見据えてWEBシステムかなという話をありました。
システム開発というのは、それなりの金額がかかる設備投資です。ですから、一度作ったらその先何年も使うつもりの顧客がほとんどでしょう。
何年というか、まぁ10年じゃ短い、15~20年くらい、いやいけるところまでとことん使うつもりな感じです。
WEBじゃない古いシステムを使っていた会社は、そもそもそのシステムが15~20年使えていたので、新しいWEBシステムもそれぐらい使えるだろうという感覚なわけです。
そうして、2000年にWEBシステムを作ったとしたら、今は2026年なので26年経過しています。
(実は、WEB化しないまま30年くらい同じシステムを使っている会社もまだあります)
システムは、一度作ったら使える限り長く20年前後は使う。
そんな考えをそろそろ改める必要が出てきた2026年です。やっと本題。(長かった…)

先述した通り、システム開発はお金がかかります。
どれくらいかかりますかとよく聞かれるのですが、どんな機能かとか仕様によるので、あまりはっきりとした金額を言うことができません。
触れる実態がないものなので相場感が掴みにくく、おおよそでしか言えないのですが、大抵回答する金額が先方の予想を上回ってしまい引かれます。
システム開発を発注する顧客は、その開発費を用意するのにかなりの決心と苦労をされていると思うと、開発・導入後の保守費用の話しもするのが辛いケースが往々にしてあります。
中には開発費で精一杯なのでと保守契約をしないお客様もいます。
仕様書などのドキュメント制作費も省かれるケースがあります。
それでもとにかく頑張って、新しくシステムを開発したのですから、末永くそのシステムを使おうと思われますよね。
そうこうしているうちに、そのシステムを導入してから5年、10年、15年以上が経過し、現在は2026年です。
WEBの技術も変わり、進歩しました。
そして、それ以上にWEB上を飛び交う情報の種類と量が激増しました。
更に、それを狙う輩が急増しました。
世界は変わったのです。

スタンドアローン型やサーバー・クライアント型のシステム、そんなシステムと同じような感覚でWEBシステムを使っていたかもしれないこれまでから、そろそろ感覚や意識を更新し変えなければならない時が到来しています。
システムを開発し、継続的にメンテナンスしていくために、考えなければならないことやしなければならないことが増えました。
そこから得る恩恵も大きくなりました。
システム運用の手間と恩恵は両輪です。
それぞれが、そのシステムを持つ会社にとってどのようなものか、またどのようなものであって欲しいのかを、今改めて考えて欲しいとこの頃思います。
それを考えてこなかったことが、今の日本のDXへの遅れの原因ではないかと感じるからです。
私たちはWEBのある世界に生きています。
WEBがない時代から変わらないものも変えるべきでないものもあります。
しかし、それはこの先WEBと共存していかなければならなくなりました。

WEBシステムを開発する会社として、これからのWEBシステムをどう考えて開発と運用をしていくべきか、それをどのようのお客様と一緒に考えていけるか、そのためにどんな材料を提供できるか、最近はずっと悩んでいます。
私たちは今の潮流に鑑み、すでにシステムを導入いただいているお客様にも、新規のお客様にも、これまではお伝えしてこなかったことをお伝えしなければならないと考えています。
そして、それを少しずつ行動に移し始めています。
また私たちは、システム開発だけをする会社の枠からはみ出ようとしいています。
とりとめのない長話になりましたが、今私たちが考えていること、行動のタネになっていることを、また書いてお伝えしていきますね。