システムのバージョンアップ – 費用(コスト)編

こんにちは、広報担当です! 毎日暑い!

お日様さんさん

お日様さんさん

 

 

さて、今日はシステムのバージョンアップ(機能追加、システム改善)のコストについてお話します。

先に今回の結論を置いておきます:

  • 既存システムの機能追加は、できるとは限らない
  • できるとしても、かなりの時間とお金がかかる
  • それでもやりますか? よくご検討ください。

 

そのシステム、いつまで使えますか?

システムは、一度作ったらずーっとそのまま使い続けられるかというと、そうでもありません。
なぜか?
運用面から言いますと、

  • もっと簡単・便利にしたい
  • 実は仕様が間違っていて、直したい
  • 他にも機能を追加したい
  • 取引先の都合などで仕様を変更する必要が出てきた

などの理由が考えられます。

システムの都合で言いますと、

  • プログラム言語・フレームワーク・データベース・サーバーなどが古くなった

これです。

運用面での改善点は、それを使ってられるユーザーの身に染みてわかることです。
しかし、システム面での改善点は目に見えにくく直接感じることが少ないために、ユーザーに見過ごされていることがよくあります。

もとより、システムの寿命は平均して5年程度と言われています。
がんばっても、なかなか10年までは難しいところです。
基幹系のシステムであれば10~15年はいけるかもしれませんが、当社が開発しているウェブ・システムは技術革新のスピードが速い、すなわち既存の技術の陳腐化も早いために、システムは短命になりがちです。

規模の大きな基幹系のシステムであれば、導入と運用に多額の費用がかかるので、そもそもそれなりの期間使い続けられるものでないと元が取れません。また、導入する企業規模もやや大きめ~大きな企業となるはずです。
当社のお客様である中小企業は、当然規模は中小~零細・個人になりますので、コストもなるべく抑え、必要な機能に絞ったシステムを、短納期で開発し提供する場合がほとんどです。
小さく作るシステムだからこそ、後からの機能追加や仕様変更に対応しやすいというメリットがあります。
また、新しい技術をふんだんに取り入れているウェブ・システムなので、ネット環境さえあればいつでもどこでも使える、PCだけでなくタブレットやスマホでも操作ができるなどの利点もあります。

しかし、新しい技術は陳腐化しやすいのです。
これが、当社が開発するウェブ・システムのデメリットです。

 

システムとシステム会社の人生(?)綱渡り

ウェブと言われるものが生まれたのが1991年です。
そして、90年代後半には、ウェブ上でシステムが作られ、利用されるようになりました。
ウェブでないシステムはすでに広く使われており、システム会社はたくさんありました。
ウェブ・システムが流行するにはもう少し時間がかかりますが、基本的な知識や技術はこの頃から格段に増え、データベース・システムも便利なものが開発され使われるようになっていきます。

日本ではバブル景気の影響でシステムへの投資が多く、仕事の依頼が増え続けていた時期です。
しかし、その後ほどなくバブルは弾けました。
更に、世界的にテロが頻発したり、アメリカのリーマンショックが起こったりした影響で、システム会社が軒並み倒産する事態が発生しました。

システム会社が死亡の図

システム会社が死亡の図

システムはできた、使っている、しかしそのメンテナンスができるシステム会社は?
エンジニアは?
連絡がとれないとか、会社がなくなってしまったとか。
もしかしたら、まだシステムが作りかけなのに、システム会社が潰れてしまうようなこともあったかもしれません。

だから、お使いのシステムが仕様通りちゃんと出来上がって使えているということは、当たり前ですがラッキーだったのかもしれず、またそのシステムを開発した会社が継続してお世話をしてくれているのは、なかなかない幸運かもしれないのです。

小さく早く作るシステムは予算も時間も限られ制約に縛られることが多いので、削れるコストはとことん削って利益を確保しようとします。
では、何が削られるのでしょうか?
仕様書や操作説明書などのドキュメント(資料)作成が真っ先にやられます。
仕様は技術担当者の頭の中だけにあり、その人がいなければ他の誰もわからないなんてことはザラにあります。

暑苦しい話の合間に涼を…

 

システムをなんとかしたいと思ったら

今お使いのシステムをどうにかしたい、と思ったらどうしますか?

  • 不具合がずっと放置されているとか
  • 途中までしかできてないので、開発の続きをやって完成させたいとか
  • 完成してるけどもっと機能を追加したいとか

そんなことを思ったけれど、ではシステム会社にそれを相談することができますか?
できないとしたら、それはなぜでしょうか?

  • それまでの経緯から、信用ができないとか
  • 見積もり金額がどんどん上がるので別の会社に替えたいとか(替えたら見積もり額が下がる?)
  • 担当していた技術者がいなくなっているとか
  • システム会社自体がなくなってしまっているとか

当社が既存システムのことで相談を受けてお伺いして聞いたのは、大体このどれかです。
そして、ではシステムの資料はありますかと尋ねましたら、大体ないです。

仕様書も設計書もなく、操作説明書もなく、ただひたすらにそこにあるシステムの画面を見て、サーバーにあるプログラムとデータベースを調べるしかありません。

そんな感じですので、
「これこれの機能を追加したいので、お見積りをください」
と言われましても、簡単に見積もることができないのです。

では、見積もるために何が必要になるのでしょうか。

  • プログラム言語、フレームワーク、CMS、データベース、サーバーのバージョン・スペック等の確認
  • システムの内容解析(それほど詳細に、ではない)

まず、これです。
これをしないと、何のお話もできないのです。

急いで機能追加を依頼したいお客様には辛い話だと思うのですが、これをやらずには何もできません。
そして、これをやるには、お時間かかります。
お客様にすれば、ちょっとした機能追加をやってもらうのに、なんでそんなに時間かかるの?って感じになりますよね…。

しかし、未知の別会社が作ったシステムを、瞬時に理解して求められる機能を短時間できれいに追加することは不可能です。
まずは、

  1. 全体の確認
    (各種環境、バージョン、機能数などのシステムの全体的な把握)
    (さっくりです)
  2. お客様にとってよいと思われる対策の提示

ここまでは無料でやらせていただくことがほとんどです。
というのも、ここで単純に機能追加ができるのか、そうでないかを判断し提案させていただくことになりまして、そこでお客様がどう判断するかでこの後の作業が変わってくるからです。

では、当社であればどんな提案(対策の提示)を行うかと申しますと…
 A案:すべて作り直し
 B案:詳細な調査を行った上で、機能追加
このどちらかです。

「ちょっと機能を追加したい」と思っていたお客様に「全部作り直すべきです」とお伝えすると、そのお話は大体そこで終了します。ちーん。
そんなつもりではない、そんな費用も時間もない、ありえない。
そう思われることでしょう。

機能追加が可能なB案の場合でも、「詳細な調査や準備が必要です」とお伝えし、そのお見積りをまず提示するとお話が立ち消えに…。

しかし、意地悪とか儲けたいという気持ちで当社がそのような提案をするのではなく、やはりそこは、安全安心な状態でしっかりと業務をしていただくためには、そうすることが必要であるとシステムのプロが判断した結果を提示させていただいております。

ということで、今回の結論:

  • 既存システムの機能追加は、できるとは限らない
  • できるとしても、かなりの時間とお金がかかる
  • それでもやりますか? よくご検討ください。

以上です

システムの作り直しも視野に入れ、システムを使いたい、そのためにコストをかけてもよいのだ!とお考えの会社様は、ぜひ当社にご相談ください。

当社は、無茶や無駄な提案はいたしません。
費用も、ふっかけません。(必要な費用を見積もります)
現実的な、お客様にとっても当社にとってもいい感じの提案をさせていただきます。
よいものを得るためにはお金も時間もかかることをご理解いただき、ぜひ当社にご連絡を。
お待ちしております。

 

 

 

 

 

 

 

システムを作る、使うことについて – 費用(コスト)編

 

 

 

お久しぶりの広報担当です!

気づけば元号変わってました。

時代が変わってた感…

 

有限会社奥進システムはウェブ・システムの開発会社です。

特に決まった業界や業種に特化していないので、お客様が作りたいと思うシステムを、その都度詳しく伺って作っていきます。
いろいろな仕事のお客様がおられるので、全然知らない、馴染みのない業種のシステムを作る場合は、業務知識ゼロからがんばって勉強しつつ作ることになったりします。

「どんなシステムを作るか」を決めていない代わりに、「どうやって作るか」という点は決めています。つまり、作り方についてはほぼ同じ方法でやると決めている訳です。
作り方が同じなら、例えば小麦粉と卵とバターを混ぜてこねると決めていたら、後はそれぞれをどれくらいの量にしてどのような形に仕上げるかを考えるだけです。

また、お客様の業界や業種を選んでいないと書きましたが、当社の規模で対応できるシステム開発案件の規模がありますので、あまり壮大なプロジェクトは無理です。
なので、お客様の企業規模という点では、おおよそ決まってきます。
当社は、中小企業と言われる規模のお客様がその多くを占めています。

さて、久々のブログ更新に前置きが長くなりましたが、システムを作って使っていくことのコストが今日のテーマです。

中小企業の経営者の方が自分の会社にシステムを導入したい、自社に合ったシステムを1から作りたいと思ったとき、どんなコストが発生するのか?

そんなことを、つらつらと語っていきたいと思います。

なんにもない、なんにもない…

お客様がシステムを作りたいと思い立ち、当社にお見積り依頼をいただいたとします。

お見積りは無料です。

ただし、お見積りをするためには、どんな機能のどんなシステムを作りたいかを明確にお伝えいただく必要があります。

例えば…

  • この伝票処理をもっと簡単に早くできるようにしたい
  • このデータをもっと簡単に早く検索したい
  • 過去のデータを複製、修正して再利用できるようにしたい
  • 遠隔地にある拠点間でデータを素早くやりとりしたい

と、こんな感じです。

そして、もう少し突っ込んで、

  • どのようなデータを現状どうやって使っているのか(現状分析)
  • 現状の何が問題なのか(改善ポイントの明確化)
  • 現状をどのように変えたいのか(システムの完成イメージ)

そんなことを伺っていきます。

ヒアリングはお見積りの作業の一環で、無料です。

しかし、材料の提供はお客様自身にお願いしていますので、お客様には最低限現状分析とシステム化のイメージは出していただくことになります。

それが難しい場合は経営コンサルタントみたいな人にお願いすることになるかもしれません。その場合は、その分のコストが発生します。

ちなみに、当社はコンサル業務はしていませんので、そのようなご依頼にはお応えできません…。

なんにもないところから現状の分析、その問題点の洗い出し、改善方法などを出していただく。

これ、実はお金はかからなくとも結構な苦労になる場合が少なくありません。
具体的な金額としては出てきませんが、これもコストの一環になると思っています。

最近はテレビ会議とか増えてきました

 

さて、開発

お見積りができました。

金額が見合えば発注いただいて設計、開発と進めていく訳ですが、ここで、開発費の内訳をご説明します。

開発会社によって多少変わってくるとは思いますが、当社の場合はこうです。

  1. 設計費
  2. 開発費
  3. 納品物の製作費

見た目にこだわるなら、これに「デザイン費」が追加になります。

(当社の場合は、社内システムが多いのでデザイン費をかけることは稀です。)

作り始めるとアイディアが浮かんできて、もっといろいろしたいと考えるかもしれません。

また、出来上がってみると「思ってたのと違う」ということもあるかもしれません。

そうなると、

  • 仕様追加費用(システムの機能を増やす、追加する)
  • 仕様変更費用(できているシステムの機能を修正、変更する)

が発生します。

作って作って作りまくるぜ、システム

 

 

システムを使い始める

システムを実際に使っていくには、必要なものがあります。

奥進システムが作るのはインターネットを使ったウェブシステムなので、まずシステムを載せてウェブで接続できるサーバーが必要になります。

①サーバー費用(レンタルサーバー)

次に、インターネットを使わなければならないので、通信費やネット回線の準備が必要です。

②通信費など(インターネット・プロバイダ契約とか)

そして、ブラウザが動くパソコン、これがなければシステムにアクセスできません。

③パソコンなどのハードウェア

また、システムは使い始めるとどんどんデータが溜まっていき、それはお客様にとっての大事な財産になりますので、もしもの時にそれが損なわれないようにしておくことが肝要です。
そして、もしもの時にはいち早く復帰できるように備えておきたいものですよね。

ということで、当社では最新のプログラムとデータのバックアップと障害時の対応をセットにした保守契約をお勧めしております。
保守契約に必要な費用は開発費の約10%とさせていただいております。

ちなみに、当社がサーバーをご用意し保守契約を結んでいただいた場合は、サーバー費を保守契約費に含み別にはいただきません。

④システム保守契約費用

また、システムにアクセスする場合のURLを、お客様独自のものにしたい場合は、ドメインの取得や管理が必要になり、それにも費用がかかります。

⑤ドメイン費用(取得、管理)

保守契約は本気でおススメします

 

実はこんなものも

ここまでは割と「そうだよね」と納得されるものだったかと思いますが、後から「あれ?」と気づくコストもあります。

来年1月にWindows7というOSのサポートが終了します。

Windows7が搭載されているパソコンは、もう誰もサポートしてくれなくなります。

ですので、後継OSを搭載したパソコンに替えていただきたいのですが、それにはOSを別に買って入れ替えるかパソコン自体を新しいOSが入っているものに買い替えることになります。
OSのサポート期限についてはかなり前からアナウンスされるのですが、普段なかなか気にすることもなく、ギリギリになってから焦ることは珍しくありません。

お使いのパソコンが買い取りなのかリースなのか、それによっても対応方法は変わってきます。

ウェブ・システム自体はWindowsのOSで動いていませんので当社が何かするということはなく、あくまでお客様が主体となって、安全安心にシステムを使っていただける環境を保っていただくようにお願いしております。

  • パソコンの買い替え費用

まーもうこれくらいだろうと思っているそこのあなた。

実は、まだあります。

割と落とし穴的なコストで恐縮ですが…

  • システムのバージョンアップ費用

これです。

 

システムはできたらおしまいではなく

少し専門的なお話になってとても恐縮なのですが、ぜひともお伝えしたいことなのでできればお付き合いをお願いします。

当社はPHPというプログラム言語でシステムを開発しています。

このプログラム言語には、バージョンがあります。後から後から、新しいバージョンが出てきます。

そして、プログラムを素でガリガリ書くのではなく、早く楽に開発するために、またセキュリティへの配慮などからフレームワークというものを使って開発しています。

当社が利用しているのは、CakePHPというフレームワークです。

そして、フレームワークにも、バージョンがあります。

もっと言いますと、システムのデータを持っているデータベースにもバージョンがあり、システムを置いているサーバーのOSにもバージョンがあります。

なぜバージョンが変わる(上がる)のか?

それは、より安全で便利にシステムを作り、使っていくための改良がなされるからです。

インターネットにアクセスするブラウザも同じです。最新版が一番よいのです。

ただ、いろんな条件を考慮していく中で、最新とそのひとつ前のバージョンぐらいが同居しているのは珍しくありません。
しかし、2昔前くらいになると脆弱性などの心配が出てきます。

当社は現在CakePHPのバージョン2で開発することが多いのですが、世間ではバージョン3が広まりつつあります。

まだバージョン1で稼働しているシステムもありますが、それについてはそのままそっとしておくか、できれば新しいバージョンに移行するのがお勧めです。

そのままの内容でバージョンを移行するか、もしくはこれを機に同等以上のシステムとして新しいバージョンで作り直すかの二択です。

この作業費が、「システムのバージョンアップ費用」です。

 

まとめ

ということで、今回の記事のまとめです。

システムを作って使うための費用(コスト)はこれだけあります。

作る(開発する):

  1. 設計費
  2. 開発費
  3. 納品物の製作費
  4. デザイン費
  5. 仕様追加費用(システムの機能を増やす、追加する)
  6. 仕様変更費用(できているシステムの機能を修正、変更する)

使う(運用する):

  1. サーバー費用(レンタルサーバー)
  2. 通信費など(インターネット・プロバイダ契約とか)
  3. パソコンなどのハードウェア
  4. システム保守契約費用
  5. ドメイン費用(取得、管理)
  6. パソコンの買い替え費用
  7. システムのバージョンアップ費用

システムのバージョンアップについてはまた別記事でお話をしたいと思います。

本日はこれにて。

記事更新はできてませんでしたが、システムの相談等は常に受付中です。

あなたからのご相談を、当社はいつでもお待ちしております。