昭和なシステム 再構築のススメ

先日、ある団体の事務所を訪問する機会がありました。

その目的の訪問ではなかったのですが、現在お使いのシステムの話題になり、折角なのでどのようなものか見せていただくことになりました。

話しを伺ってみると、そろそろリニューアルを検討されている古いシステムということでした。

事務所の中に入らせていただき、まず目についたのはこれでした。

どーん。

ドットインパクトプリンタです。

専用帳票用紙を使って、このプリンタで伝票を出力されていました。

正直に告白しますと、懐かしさでテンションが上がりました。

 

で、お使いのシステムはどのようなものですかとお尋ねすると、Accessで構築しているものとのことでしたのでパソコンを見せていただきました。

OSが、Windows95でした。

 

 

 

そして更に、かなり懐かしいメディアを発見しました。

3.5インチのフロッピーディスクです。(更にテンションが上がりました。)

 

銀行の入金データを一旦このメディアに書き込んで、システムでそれを読み込んでいるそうです。

可能な範囲でシステムをお使いになっている状況など拝見したのですが、長年お使いになっているシステムでありがちなことで、レスポンスがとても悪く、重い状況が見てとれました。

会員管理をしているシステムで、各会員に会費の領収書を圧着はがきに印刷した形で郵送されているのですが、専用帳票とともに非常にコストがかかるとのお話でした。

ここまでをまとめて言いますが、これはまさに「昭和なシステム」です。

突っ込みどころはたくさんありますが、なるべく冷静になって改善点をあげてみようと思います。

 

1.帳票まわりの改善

プリンタの価格はたった数年で随分下がりました。

現在は業務でも安価なインクジェットプリンタ、きれいな印刷品質にこだわるならレーザープリンタをお勧めしますが、どちらも用紙はいわゆるコピー用紙(PPC用紙)でOKです。

こちらのドットインパクトプリンタで使われている専用帳票用紙は、現在1枚あたりのコストが25~30円ぐらいになります。ちなみに、PPC用紙の場合は、1枚あたり1円しません。

プリンタ自身も、もし故障しても修理する部品が手に入るかどうかわからない状況です。

一旦故障して印刷ができなくなると、途端に帳票出力がまったくできなくなるというリスクを負っている訳です。

また、領収書を圧着はがきに印刷して郵送するということをやっており、こちらのコストも大きいので、領収書はメール送付に切り替えたいとのお話でした。そうすると、用紙も郵送料もかかりませんね。

2.利用メディアの改善

フロッピーディスクの利用はやめた方がよいと思われます。

すでに、普通には購入できないくらい今では珍しいレガシーなメディアですし、そのためのドライブも壊れたら替えの入手が困難です。

更に、新しいパソコンがそのデバイスに対応しているのか怪しいので、こちらについても使い続けるにはリスクが伴います。

現在では容量の大きなハードディスクが安価になっていますし、ファイルを交換するのにメディアに書き込むことも必ずしも必要ではありません。メディアのコストも削減の余地があります。

3.システムの改善

話題の本丸です。

実はこのパソコン、ネットに繋がっています。そしてセキュリティソフトも導入されています。

しかし、古いOSにはセキュリティホールがあったりしますので、常に最新(に近いもの)に更新しておくことをお勧めします。(ウェブ利用の場合は、ブラウザも最新バージョンにしておくことをお勧めします。)

(※ただし、デバイスドライバなどの関係で最新OSにできない場合は除きます。)

それから、Accessで構築しているシステムですが、

  • 「遅い」「重い」という使い勝手の悪さ
  • 外部から情報を参照できない不便さ
  • 使っていない機能がある

などの改善すべき点があります。

外部からタブレット端末などでシステムの情報にアクセスしたい場合は、ウェブシステムへのリニューアルがお勧めです。

勿論、その場合はセキュリティに配慮した設計が必須です。

 

システム改善にあたって特に注意するところ

このように、機器構成もシステムの中身も昭和感がいっぱいのレガシーシステムは早急に改善していただきたいのですが、現実的なところで改善の際に注意していただきたいポイントをお伝えしますのでぜひご一読ください。

  • 必要な機能がどれかを確認する
  • 必要な予算を確認する
  • 現場に導入できる方法を確認する

それぞれの詳細をご説明します。

 

必要な機能がどれかを確認する

今まで使っていたシステムの中で、実は使っていない機能やメニューはありませんか?

取引先などの変更、仕事の中身の変化で、使わなくなったり使えなくなった項目などはありませんか?

システムを改善する際には、その辺りの棚卸もしてしまいましょう。

必要な予算を確認する

必要な機能を実装するためには、一体どれくらいの予算が必要になるのか?

あるいは、どれくらいまでを予算にできるのか?

新システムの導入は、設備投資です。どれくらいを、どのようなスケジュールで投資するのかをしっかりと考え、現実的で無理のないスケジュールを検討しましょう。

また、場合によっては同じ機能でもいくつかのやり方があり、それぞれにかかるコストが変わってくることがありますので、率直に相談と検討を行うことをお勧めします。

現場に導入できる方法を確認する

現場で実際にシステムを操作・運用する担当者のITスキルはどうですか?

それによって、画面や操作性を調整していく必要があります。

若くてパソコンに慣れているのか、若いけれど普段はスマホを使っていてパソコンは持っていないとか、年齢が高くて画面の小さい字は見えにくいとか、現場の利用状況を確認し、見た目の調整だけでなく研修を実施した方がいいこともあります。

導入を段階的に行うか一括で行うかということもあります。

 

いろいろと面倒だな…と思われましたか?

でも、大丈夫。

奥進システムのように、企業の業務管理システムをずっと開発してきた開発会社なら、お客様の要望や困ったことを聞き取り、ポイントを押さえた提案をいたします。

中小企業様のシステムの困りごとの相談は、いつでも受け付けております。

まずはお問い合わせください。お待ちしております。

 

 

 

 

とにかく、まとめて!- 物件管理システム

情報をパソコンで管理しよう

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ここは、とある不動産会社です。

実は、かなりたくさんの物件を管理しています。

一番多いのは、オフィスビルです。次いで、マンションです。

一戸建てもあり…駐車場も。

 

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オフィスビル

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マンション

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戸建て住宅

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駐車場

この会社、物件の情報は最初紙で管理していました。

書式に従って管理票となるA4サイズの紙に手書きで情報を埋め、種類ごとエリアごとにファイルしていました。

その管理方法に限界を感じた時、丁度パーソナル・コンピュータが普及し始めていたので、Accessによる物件管理システムを構築しました。

この時点で、お客様との商談については、まだ紙での管理が続いていました。

ダウンロード

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そして時は移り・・・

 

インターネットの時代がやってきた!

不動産会社は不景気の波を乗り越えて、現在いくつかの支店を持つようになりました。

支店が増え、社員が増え、管理する物件も増え続けた結果、物件情報の管理について考え直すべき時だと社長は決断しました。

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決断した社長

新しいシステムの条件は下記です。

  • 物件の種類を問わず、一括管理できること
  • 物件情報の検索・閲覧・更新がどの支店からもできること
  • 物件に関わる商談情報も、物件と一緒に保存・閲覧ができること

ということで、新しいシステムでは、今まで紙で管理していた商談情報も電子化されることになりました。

 

何がいけなかったのか?

しかし、ここで少し振り返ってみましょう。

Accessによる物件情報管理システムは、何がいけなかったのでしょうか?

なぜインターネットを使ったシステムにしなくてはいけなかったのでしょうか?

Accessによるシステムは、インターネットを使わない社内システムだった
社外からシステムにアクセスできなかった
アクセスしたい時が増えていたのに、対応できなかった

社外から物件情報システムにアクセスしたいのは、どんな時だと思いますか?

社外にいる時 = お客様を物件にご案内している時

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もっと他の物件を、その場で提案しようとしたら?

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それから、物件に関わる情報を、現場から素早くシステムに登録したいと思ったら?

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それから、もうひとつ、紙管理だった商談情報をシステム化し、物件情報と一緒に保存・閲覧ができるようにしましたが、そうする必要とはなんだったのでしょうか?

そのようにしていない時に何が問題だったのでしょうか?

1つの物件についての情報を、複数の場所から取り出す手間と時間がかかっていたことです。
つまりは、その分お客様をお待たせすることになります。

商談情報の分析ができる状態ではなかったということもあります。
売れる物件、売れない物件があり、その理由や特徴は商談の内容を分析することでわかる部分があるにもかかわらず、紙の状態で商談情報が保管されていては集計したり検索したりすることができません。

今回のシステム化では、社外から物件情報を検索・閲覧することができるようになりました。

また、物件に関わる過去の商談を素早く取り出して、新規の商談の際にその情報を活用できるようになりました。

※商談情報の分析については、予算と運用を鑑みて次期開発に持ち越しとなりました。

  • 予算=足りない
  • 運用=新しいシステムで、急にたくさんの機能を使いこなせない

 

中小企業さん、いらっしゃい

突然ですが、有限会社奥進システムは中小企業向けの業務管理システムをオーダーメイドで作る会社です。

限られた予算で、業務をラクにするシステムを提案し、開発します。

今回の不動産会社のシステムでは、求められる要件がはっきりしていましたので、それをクリアできるように考えました。

また、実際に現場でシステムを運用(操作)する人がどれくらいパソコンのスキルがあるかも聞き取りを行い、画面設計をしました。

オーダーメイド(受託)開発は高い?

本当に必要な機能が、使いやすい形でできあがってくるなら、高くはないと考えます。

もしシステムについて検討されおられましたら、一度相談してみませんか?

相談は無料です!

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御社からのお問い合わせを、お待ちしておりまーす!!