ウェブ解析レポート作成についての一考察

2015年6月の上級ウェブ解析士の資格を取り、早や1年と半年が過ぎました。
資格取得の際には、Googleアナリティクスの数値の扱いに苦労し、課題のやり直しを課されたりして大変でした。
しかし、資格が取れたからもうその辺はばっちりかと言うとそうでもなく、一人前のウェブ解析士となるための模索がそこからスタートしたというのが本当のところです。

2016年は、自社の新サービスとしてアクセス解析レポート作成や、それを使ったコンサルティングを企画し、試験的に既存顧客に提案をさせていただいたり、社内でそれを実施できる体制づくりを行っていました。

その際に、すでにレポート作成のサービスを提供している他社を参考にし、内容や価格についてリサーチしました。
自社でまとめる内容を決め、まずは自社サイトのレポート作成をしばらくやってみようということになりました。その時、すでに今年の夏の終わりになっていた訳ですが、時間がかかったのは担当者である私が他の業務を抱えてやっていたせいです。

会社代表に作成した自社サイトのレポートをもって報告をしましたが、その際に代表からいくつかの宿題をもらいました。
それは以下のようなことです。

  1. レポート作成のアウトソースの検討
  2. 報告内容の見直し

レポート作成のアウトソース?

なぜこの話が出たかというと、レポート作成作業で私の時間を使うことをなるべく抑えたいとの考えがあったためです。

当社は小さな会社なので、社員が少ない。
私はひとりで営業、広報、その他雑用お手伝いをしています。
そこにアクセス解析とレポート作成を突っ込むと、それ以外の時間を圧縮せざるをえなくなり、それが当社として正しい方向か?との投げかけでした。

私でなく社内の他の社員を担当に入れる、またはすでにレポート作成をしている会社のサービスを利用することを検討することになりました。

報告内容の見直し

他社を参考にし、また自分で考えた結果決めたレポートの内容でしたが、実は代表が欲しい情報がそこになかったのです。

代表が気にしている、見たいデータは、かなり限られたものでした。
考えてみると、忙しい経営者はゆっくりとページ数の多いレポートを読む時間がないのです。
ピンポイントで、「これとこれ!」と明示していただけたので、なんだか目からウロコでした。

以上の2点に対応すべく再検討しているうちに、なんだか根本的なところで修正をかけていく必要があるのではないかとの思いが生まれてきたのでした。

改めて顧客像をイメージする

当社のお客様は、中小企業の経営者やシステム・ウェブの担当者です。

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自分のお仕事のことには詳しくて、目指すは売上アップとかそれにつながる業務改善で、そんな人がウェブのアクセス解析レポートをどのように見て、どんなことを感じたり考えたりするのでしょうか。

想像力が多少不足していたとしても、自社の代表のことを思い浮かべれば当たらずしも遠からずというところではないかな。
そんな風に思いました。

忙しい。要点を手短に聞きたい。
新たに詳しいウェブ解析の知識を身につけることはしない。業務に直接役立つことに集中したい。
そんな人に役立つアクセス解析ってどんなものだろうか。

その視点で他社のレポート作成サービスをもう一度見てみたり、セミナーに参加してウェブの改善で業務改善に成功したり失敗した事例を見聞きしたりすると、ページ数が多い立派なレポートはいらないんじゃないかという考えにたどり着きました。

それが、ウェブ解析士のあるべき姿なのかどうか、定かではありません。

しかし、ウェブ解析士は顧客の業務全体の改善を考えるべきではなかったか?

どんな内容のレポート作成も完璧にこなす職人ではなかったのではないか?

そして、

結局のところ顧客が決定し、その求めるところを正確に把握しなければ、役に立つレポートを作ることなどできないのではないか?

長々と書いてきましたが、まとめるとページ数の多い立派なレポート作成はしないことにしました!

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当社の商品として、積極的に営業することも当分控えます。
(求めがあれば、もちろんやります。)

究極には、当社が顧客のためと思い、当社ができることをやるに尽きるのです。

その中で、WEBシステムの開発をお勧めするのか、ホームページ制作を提案するのか、ホームページのアクセス解析をするのか、ウェブ関連で当社ができることならそれをやればいいかと思いました。

まずはお客様が求めるところを正確に掴み、それを実現する適切な方法を採ることです。

そんなこんなで、一度作った当社のアクセス解析レポートは、その内容を絶賛見直し中です。

ウェブ解析士としての知識・技術・経験はどれも足りてないことばっかりなので、資格維持と業務をどう両立していくのかという課題はまだまだ続きますが、引き続き来年も考え試行錯誤しながらがんばってまいりたい所存です。

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